異大陸の義妹から変な手紙が来たと泣き付かれ、通報する様にと返事を返して少し一息。
取りあえずあちらで反応がなければこちらからも信じてもいない神に訴えるつもりではあるが。
「全く……10歳にもなってない子に、何してくれてるのかなぁ……目の前にいたら消してあげるのに」
妹分に対しては、人形だろうと義妹だろうと関係無し、微妙に姉馬鹿な所が出てきた少女。
可愛い義妹をイヤな気分にさせた相手に少々ご立腹なのです。
「はぁ、こっちはこっちでアレだしなぁ……うん、抑えよう抑えよう。最近感情の起伏が過ぎるもんなぁ。うん。
ボクは道化師人形遣い……顔には笑みを頭は冷静、心を読ませず動かし手繰り空虚に踊る戯け者……」
自己暗示を繰り返す。どんな時でも崩してはならない物がある訳で。少女にとっては「これ」が「そう」なのだ。
少女が心を乱せば、それは何処かで繋がる少女でない誰かにも影響を及ぼす。故に心の波を鎮める。
「……ふう、よし……さて、気分転換に今日も飾り探し、を……ぉおおっ!?」
そんなこんなで狩り場を駆けめぐる少女。青い木の実を見つけて良い気分に浸っていたのだが……。
狩りの失敗かと思って文章を良く読めば、あれ、いつもと違う?
一瞬停止した後、覚悟を決めて再度ボタンを押せば、赤い特製ツリーを見事に確保。
「……やったあっ♪」
歓喜に包まれ、良い気分に浸っていた少女だった。
のだ、が……残念な事に再度の不運の来襲。
しばらく相談していざ、と言う所で彼女の鋭い舌鋒が唸りを上げ、少女も溜飲を下げたりしたのだが。
この事によって再度自己暗示をかけるのに必死だったのは言うまでもないお話だとか。
PR