「……ようやく方針変更が出来る様になったらしいね」
今現在、セリエ家において現役一番の古株にして稼ぎ頭の女性・アーシャが呟く。
「そうなのか?ようやくかよ……で、どんな感じだ?」
答えるのは引退した初代の稼ぎ頭にして家主の槌使いの男性・ハーグ。
「うん。まずは依頼の種類……討伐と探索と。君が現役時代にはなかった探検があるね。
それから信頼度を気にするか否か。後は依頼の安全度とでも言えばいいかな?
実力相応か不相応か。そんなのを選べるらしい。無論あぶれれば希望は叶わないがね」
その言葉に現在冒険に出ている他の3名も頷く。
「オレは実力相応の依頼で、後はそのままかなぁ」
そう述べたのはスコットという青年。主に探索関連の依頼を受ける事が多いらしい。
「私は実力相応で……信頼度も気にしていますね」
そう言ったのは元商人の女性・レベッカ。スコットとは良い仲だと公言している女性である。
「ボクは……スコットさんと同じかな」
こう述べるのは元宿屋の下働きであった少年・アレク。
弓手として少しずつ腕を上げてきている駆け出しである。
「私も実力相応だね……難易度は装備でどうにか調節出来るから」
そう言って笑うのはアーシャ。数々の武器を入手しており、魔法以外はオールマイティな彼女。
弓は少々苦手らしいが……ちなみに愛用品は極めて上質なモールと。
とても上質な外套である。英雄ランクとも組んで依頼をこなしたりもし始めていたり。
「まあ、調節出来るとは言え一歩間違えば大変だろうからねぇ」
つまりはそう言う事なのであった。
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