「おお、意識が戻ったか息子よ。どうやら派手にやられたな?」
「本当に、まさか斧と弓を間違えて行った挙げ句にやられちゃうなんてねぇ」
セドリックと呼ばれる青年が目を覚ますと、そこは見慣れた部屋の中。
違うのは両親が居る事と……先程巨大ムカデに思い切り喰い殺された気がする事だ。
「ちなみに何故生きているかといえば、ワシが生き返らせた」
「ゾンビやグール・ミイラの研究結果を元に蘇生法を見つけたのよ~」
「……おい、ちょっと待て」
さらりと危険な発言を聞かされ真っ青になるセドリック。
「ちなみに鯛組織が脆くなるから10年は激しい運動が出来なくなる」
「おいっ!?」
という訳で彼は此処で引退、データ整理などの仕事を行う事となった。
さて、そんな折りにふらりとやってきたのは人相の悪い一人の男。
かつて山賊の一員として狼藉を働いていた、一族の中でも放逐されていたはずの男。
名を名乗る事を禁じられた為、バジリスクという通り名で通っていた男だった。
「よう、ハーグの兄貴。久しぶりだn「帰れ」……っておい!?いきなりそれか!?」
「うるせえ阿呆、うちには山賊崩れなんぞ住まわせる部屋はねえ」
「おいおい、少し話を聞いてくれよ……な、頼むよっ」
「ほぉ、何だ。所属してたグループが討伐隊に壊滅させられでもしたか?」
「ビンゴ。それで、まあ今までの罪滅ぼしじゃねえけどさ、金稼いで返せる分は返そうかって」
「その本音は?」
「金稼いで役人どもに袖の下で自由気ままなせいかt……はっ!!」
「お前は……まあいい、迷惑かけるな図に乗るな、生活費は出せ……守れるな?」
「おっしゃあ!流石は兄貴、任せてくれっ!」
という訳で、新たに元・山賊バジリスク、バージが登場したのだった。
余談。
「お前、名前はなんて名乗ってるんだ?」
「ん?へへ、前はバジリスクって名乗ってたし、バージにしたぜ。格好良いだろ?」
「お前なんざバッジで十分だろ、バッジで。改名してこい」
「おい、それはあんまりダゼ兄貴っ!?」
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