まず刃渡り15センチほどの肉厚な短剣。これは刃の部分がよく見れば潰れている。
力を加えた部分が内側に引っ込む仕組みであり、引っ込んだ箇所からは赤い液体を流す仕組みだ。
「ん~、良い出来だよねぇ……♪」
以前、街の子供達とこれを使って一騒動起こしかけたのだが、それは別の話だ。
次に取り出ししたのは岩塊を取り付けた様に見える、所謂スレッジハンマーという代物。
更に木槌や棘付きの戦闘槌、バット型と種類も豊富であるが、どれも少女の細腕で軽々と持ち上げられる。
「これもなかなか……今度使ってみようかなぁ♪」
ピコン♪という軽快な音を聞きつつ少女が呟く……これは数日後、実際に振るわれたりもした。
最後に取り出すのは赤茶色の錆が付着した手斧や鉈といった物。先端からは赤い粘性の液体が滲む。
大きさや形状も様々であり、夜中にこれを持って仮面を付ければお手軽に人の噂の的になれるだろう。
「肝試しとかそういうので、使えそうだよねぇ……くすくす」
何処か陶然とした表情で赤い液体に触れる少女。ちなみにこの液体、レッドグラスを煮詰めた傷薬だとか。
次は何を作ろうかと考えつつ、少女は玩具を仕舞い込んでいく。
PR