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此処はIFのネットゲーム「KINGDOM OF CHAOS」関連のブログです。対象大陸はNL、時々LGやOLとなっております。最近ゴールデンロア・世界樹追加しました。 知らない人、興味ない人には大して面白くないかと思いますので引き返す事をお薦めしますよ?
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これはとある人形が見てきたというお話。
(お人形の身振り手振りや記憶を頼りにしていますので、
少し喋り方や行動が変かも?と言う所もあるかもしれません)

ある所に、ぴよ子と呼ばれる小鳥を連れた一人の少女がおりました。
彼女は毎日ぴよ子と一緒に、色々な場所を巡っています。

……おや?今日は少しだけ、いつもとは違ったみたいですね?


「ぴよ子ー、ちょっとこっちに来てー!」
幽霊船に乗り込む為に、港へ向かっていた途中の事。
少女が何かを見つけて相棒を呼んでいます。

「どうしたッピ?何かあったッピ?」
少し先を飛んでいたぴよ子が羽ばたきながら戻ってくると……。

「……ピー、ピー……」
そこには親とはぐれたのか、小さく鳴いているヒヨコ虫の子供が一匹。
うるうると瞳を潤わせて見上げています。

「この子、迷子みたいなんだけど……」
「近くに親はいないッピ?」
ヒヨコ虫を抱きあげてあやしながら、相談する少女とぴよ子。
けれども近くにヒヨコ虫はおろか、人の気配すらありません。

「うーん、どうしようか。親を捜した方が良いと思うけど」
「だったら一緒に連れて行って、探してみるッピ!」
「……ピー、ピー?」
良いの?という感じの視線に、少女とぴよ子は頷きました。
さて、いつもとは少し違う一日の始まり始まり……。

まずは最初の目的地、幽霊船に向かう事にした少女一行。
肩にはぴよ子、頭にヒヨコ虫を乗っけて歩いています。

「おやおやお嬢さん、今日はいつもより賑やかだな!
そっちの見ない顔のヒヨコ虫も、海は好きか?はっはっはっ!」
ちょっと顔が怖い海洋ギルドのおじさんが、声をかけて来ました。
丁度良いので、ヒヨコ虫の親の事を聞いてみる事にします。

「あの、この子は実は迷子なんです」
「この子の親を捜してるッピ……見てないッピ?」
二人は説明も交えて尋ねてみますが、おじさんは首を横に振りました。

「すまんが見てはおらんなぁ、良かったら探してみるぞ?」
此処には冒険者が沢山来るからな、と言っておじさんは笑います。
そのちょっと怖い笑顔も今はとっても頼もしく見えました。


さて、おじさんにお願いしてから船出する事数十分。
目の前に霧が立ちこめて、幽霊船がその姿を現しました。

「さ、二人とも行くよー!」
「今日もがんばるッピ!」
と、船の中に意気揚々と入っていく二人でしたが……。

カタン 「ピッ!?」
ガタン 「ピヨッ!?」

と、ヒヨコ虫は慣れていないのか怖がっています。
小さな物音が聞こえる度に、びくびくと震えだし……。

「ヒヒ、お客さんが来た……バァー!」
突然飛び出してきた幽霊が大声で脅かした、その途端。

「ピ、ピ、ピヨーーーーーーー!!」「ギャーーーー!?」
大きく鳴いたと思うと、パニック状態なのか少女の頭からジャンプ。
幽霊を踏みつけて、凄い勢いで船の中を走り回っています。

「わ、大変ーー!待ってー!」
「待ってだッピー!」
固まっていた二人も慌てて追いかけ、船の中を鬼ごっこ。
ちなみに二人ともしっかり幽霊を踏んでいたとか……。

「待ってーー!」
「待つッピーー!」
「ピヨピヨーー!!」
普段のホラーな雰囲気は何処かに消えて、幽霊船は大騒ぎ。

「ようこそ!わがポセイドン号へ。私はレナータ・パスカル。この船の船ちょ……」
途中で何か喋ってる偉そうな人を見かけましたが、さらりとスルー。
あ、何だかしょんぼりした雰囲気で船長が落ち込んでいます。

「ピヨッ!?」
「捕まえたー!もう大丈夫だからね♪」
「もう安心だッピ♪」
結局入り口に近い所で、ヒヨコ虫を無事捕まえる事が出来ました。
今日は疲れたので、少女一行はそのまま帰る事にしたようです。


――――ちなみに。

「そう言えば、追いかけてる途中で誰かに会わなかった?」
「誰か居たんだッピ?」
「ピヨー?」
帰りの船ではこんな会話が行われていたとか。

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