とある世界で今日も今日とて冒険に励む剣士・イヴリィのとある一日。
「ふぅ……、終わったぁ。そろそろ一人じゃ辛くなってきたなぁ……」
燃え盛る炎を放つ剣と盾を携え、重厚な鎧に身を包んだ剣士が嘆息する。
剣士の名はイヴリィ、鎧に隠れて見えないが未だ幼さを残す小柄な少女である。
冒険者としてはそこそこ腕を上げ、高難易度の迷宮などにも挑戦できるようになった、が。
一人で挑むには装備があってもなかなか厳しい世界となってきているのだ。
彼女は守りを重視した装備となっているのも原因の一つであろう。
堅牢な守備力と回避率を備えた燃え盛る炎の大盾・バーニングシールド。
圧倒的な防御力を持つ重厚な大鎧・ジ・アースといったかなり貴重な防具を纏っている。
が、武器はようやく高位に届こうかという炎の剣・フレイムソード改。
予備の武装として慈愛の剣と呼ばれる命中率に優れる剣の2本である。
どちらも火力的には今一歩であり、殲滅力に悩んでいた。
「盾役にならなれるんだけどなぁ……一人だと厳しいや」
何とか火力を補うために、武装を強化するための素材を狙い今日も冒険を続ける彼女。
悩みが解消するのはまだしばらくの時間がかかりそうだった。
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