「よし、後はこれでっと……オッケー、完成だぜっ」
鍛冶場に籠もり、武器を鍛えていた彼女が満足そうに笑う。
作り上げたのはモンクロッドと呼ばれる錫杖を改良した物。
その他にも回復魔法を使う為の触媒となる盾・ケアシールドや、
神官専用の衣服・祝福の服も改良を施しこれで一人前の神官と胸を張れる武具が揃った。
「魔法系のロッドも悪くはないが、魔力の消費量がシャレにならないからな……」
この世界では比較的火力不足の神官、選択肢としては大人しく回復役に回るか。
或いは回復魔法を捨て攻撃魔法用のロッドを装備するかの2択が主な選択肢だろう。
そして彼女はその性格に反して回復を主眼に置いていた。
「ギルド単位だと回復は重要だし……それにやっぱり殴り倒す方が面白いもんな!」
そんな私情も込めて格闘を主眼に置く武器選択を行った彼女。
今日もまた仲間達と共に、より良い装備や強い敵を求めて冒険を続けるのだった。
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