お気に入りの場所として、簡易転送の魔法を刻んだ石を握りしめる。
意識が一瞬遠のく感覚と共に、少女の姿は自宅からかき消えた。
辿り着いたのは小さな動物達が楽しそうに駆け回る、とある狩り場。
「イタチさんは良く着いてきてくれるんだけどねぇ……さて、今日は何が取れるかなぁ」
いつもの様に狩り場を歩き回っていると……。
「あれ?これって……」
取れたのは動物ではなく植物。それも今さっき収穫されたばかりの様な……。
それは、緑の葉と白い体をしていた。それは細長い姿をしていた。それは独特の香りをしていた。それは……。
「……ネギだぁ~♪」
そう、収穫されたアレが見事その手に収まっていたのだった。
でもミスディレクション(ケルロンなのでわんこ?)には毒になるかも……と言う事で、こっそりと秘匿。
代わりのエサを確保して、少女は帰途に着きましたとさ。
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