「成分を調べれば、真似出来るかなぁ……この前作ったこの子の性能テストにもなるし……調査開始~♪」
そんな事を宣いつつ、真っ青なドレスを纏う水色の髪に蒼い瞳の目をした人形を手に微笑む少女。
性能的には少しずつ訓練している水を操る魔法の力を込めてある、作りたての人形だ。
ちなみに名前は未だ考案中らしい。
「使うの苦手な属性の子は、作るの時間掛かるんだよねぇ……っと」
パレオの中に空気を入れた革袋を複数装備し、水中へ沈んでいく少女と人形。
幾つかはは温泉の水を入れるのにも使います。
「ん~、それじゃボクはサンプル採取するから、成分の解析を頑張ってね~」
初仕事に燃える人形に手を振ると、出来るだけ異物が紛れ込まない様に丁寧に水を採取。
流石にこれを魔力に変えて取り込んでも、再現した時にはただの水になっているだろうという訳である。
「……採取完了……っと。あ、解析も終わった~?それじゃあ一旦サンプルをお家に運んでおいて~♪」
五分ほど経った頃、人形から解析を終えたと連絡が入る。
水を介せば長距離の転移も可能な人形、彼女にサンプルを預け送り出した。
「さて、後は誰かが来たら脅かしてみようかなぁ……♪」
そう呟くと少女は潜水を続行する事にした。
……数分後、軽くのぼせて浮き上がってくる事になったのであるが。
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