レモン酒は綺麗に透き通った黄色で、良い香り。味もなかなか丁度良さそうだ。
ソーダ割りにでもすればそれだけで十分楽しめる気がする。何かに混ぜるのも良いだろう。
完成した量はおよそ1.3リットルか。しばらくは保ちそうな感じである。
「うん、少し怖かった苦味も少ないみたいだし、濾すのも楽だったなぁ……また作ってみようっと♪」
大まかな皮の取り除き加減も覚えているし材料も何時でもあるので、間を持たせるのにも良さそうだ。
酒の方も、早速今夜楽しんでみるつもりである。
そしてバナナ酒の方だが……以前の失敗が響いたか、出来た量は1.1リットルほど。
実を漬け込みすぎて、そちらに酒が吸われてしまった感じもする。
採れた分はやや暗めの黄色、褐色という程には黒くない程度で香りは上等。
軽く舐めてみた所、味の方は文句なしな出来で牛乳割りなども良さそうと思ったのだ、が……。
「やっぱり失敗のせいだねぇ……濾すのにこんなに時間掛かっちゃったし。みんな、お疲れ様~」
そう、溶け出した実が瓶の底へと沈殿し、灰色の澱の様になっていた訳で。
濾そうとするとピューレ状になった部分がフィルターに貼り付き、濾過がなかなか進まなかったのだ。
結局濾し終えたのは開始から4時間半ほど経った後。
「次に試す時は注意しなきゃなぁ……はぁ」
軽く溜息をつくと、次に作る酒の準備と瓶の手入れを始めた少女。
「……次は蜂蜜酒が美味しそうだから作ってみようか♪後は、ん~……苺が出てくる季節だし苺で♪」
という訳で、蜂蜜酒と苺酒の準備を進めております。
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