彼ら……彼らで良いのだろうか?は全身をピンク色のタイツの様な物で包み、長い耳をしていた。
ピッと背を伸ばして正座し、静かに佇んで―見ようによってはおとなしくして―いる。
「それで、ご用件は何ですか~?」
「それが、しばらくこちらに居る様にと頼まれただけで」
こののんきなやりとりももう何度目だろうか。
特に暴れるつもりも無さそうなので少女は余り取り合わず、彼らものんびり出来るので不満はないらしい。
更に工房内に大量の人形が存在するという風景と合わさった結果、違和感も余り無くなっていた。
「では取りあえず……次の目的地でも探してきますね」
何体かの人形に命じて、少女は次の目的地の探索に向かわせた。
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